2005年 08月 01日
面接~Revolution~ |
とある商社の面接会場。
コンコン。
「どうぞ。」
「失礼します。」
ペコリと一礼し、自己紹介をする青年。
一見して誰もが優男の印象を受ける青年だった。
(国立大学を卒業した後、3年間海外に留学し、経済学を学ぶ・・・か。)
人事担当の吉田は彼の穴のない経歴とハキハキとした態度、
彼の持つ爽やかな雰囲気に採用を決めていた。
(こんな小さな我が社に彼のような人材が来てくれるとは有難い。)
吉田はそんなことを思っていた。
だが、ふと彼の履歴書を読み返してみた吉田は言葉を失った。
(・・・特技・・・・・・・人間ポンプ・・・!?)
青年に馬鹿にされたような気分ではあるが、恐る恐る聞いてみる吉田。
「・・・・特技の欄に人間ポンプとありますが・・・・」
「はい!人間ポンプです。」
物怖じせず先程からのハキハキした態度で答える青年。
「・・・人間ポンプですか・・・。」
「はい!人間ポンプです!」
そう言うと青年はリクルートスーツの裏ポケットからグラスを取り出した。
グラスの中にはたっぷりと注がれた水の中に金魚が泳いでいた。
「ちょ、ちょっと君!」
吉田、面接官達の制止などお構いなしに、青年はグラスに入った金魚を飲み込んだ。
「・・・んっ!」
パンパン!
・・・・パンパン!
横腹を叩く青年。
呆然とする面接官達。
青年はグラスに口をつけ、先程飲み込んだ金魚を出そうとしている。
「んっ!ゴッ!」
しかし、金魚は出てこない。
申し訳なさそうな表情を吉田に向け、再度金魚を吐き出そうとする青年。
何度も何度も試みるが一向に出てこない金魚。
青年の目には涙があふれていた。
数十分の格闘の後、
「すいません、出来もしないことを書いてしまいました・・・。」
泣きながら謝罪する青年。
うなだれる彼に吉田はこういった。
「採用!!」
彼の必死な姿が吉田を含め面接官達の心をうったのであった。
さて、履歴書書くか。
コンコン。
「どうぞ。」
「失礼します。」
ペコリと一礼し、自己紹介をする青年。
一見して誰もが優男の印象を受ける青年だった。
(国立大学を卒業した後、3年間海外に留学し、経済学を学ぶ・・・か。)
人事担当の吉田は彼の穴のない経歴とハキハキとした態度、
彼の持つ爽やかな雰囲気に採用を決めていた。
(こんな小さな我が社に彼のような人材が来てくれるとは有難い。)
吉田はそんなことを思っていた。
だが、ふと彼の履歴書を読み返してみた吉田は言葉を失った。
(・・・特技・・・・・・・人間ポンプ・・・!?)
青年に馬鹿にされたような気分ではあるが、恐る恐る聞いてみる吉田。
「・・・・特技の欄に人間ポンプとありますが・・・・」
「はい!人間ポンプです。」
物怖じせず先程からのハキハキした態度で答える青年。
「・・・人間ポンプですか・・・。」
「はい!人間ポンプです!」
そう言うと青年はリクルートスーツの裏ポケットからグラスを取り出した。
グラスの中にはたっぷりと注がれた水の中に金魚が泳いでいた。
「ちょ、ちょっと君!」
吉田、面接官達の制止などお構いなしに、青年はグラスに入った金魚を飲み込んだ。
「・・・んっ!」
パンパン!
・・・・パンパン!
横腹を叩く青年。
呆然とする面接官達。
青年はグラスに口をつけ、先程飲み込んだ金魚を出そうとしている。
「んっ!ゴッ!」
しかし、金魚は出てこない。
申し訳なさそうな表情を吉田に向け、再度金魚を吐き出そうとする青年。
何度も何度も試みるが一向に出てこない金魚。
青年の目には涙があふれていた。
数十分の格闘の後、
「すいません、出来もしないことを書いてしまいました・・・。」
泣きながら謝罪する青年。
うなだれる彼に吉田はこういった。
「採用!!」
彼の必死な姿が吉田を含め面接官達の心をうったのであった。
さて、履歴書書くか。
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by kendi20
| 2005-08-01 15:35
| Reckless Life